銃・病原菌・鉄―1万3000年にわたる人類史の謎
面白すぎる本!
夏休み中借りたけど、あまりに面白くて、
途中で図書館に返して、買いました!
というのは、半分本当だけど、あと半分は…
学術的で回りくどい言い回しの繰り返しに、
できの悪い上に夏休みに疲れた脳は、毎回睡魔に襲われ…
なかなか進まず、二週間では読み切れなかったのです(笑)
でもものすごーく面白い内容、というのは本当です。
1万3千年続く人間の文明社会の歴史、
現在の世界の勢力の差はどこからきたのか…
ズバリそれは環境である!!!ということを、
考古学、地質学、進化生物学、文化人類学、言語学
などなど様々な視点を持って解き明かしていく…。
読むと
世界の見方が変わります。
農耕はなぜ始まったのか、また、他所でなぜ始まらなかったのか、
農耕でなぜ豊かになるのか、なぜ文明が生まれるのか、
なぜユーラシア大陸で始まり、広まったのか、
またなぜ他の大陸では広まらなかったのか、
新大陸を征服しに行ったのはなぜ中国でなくヨーロッパだったのか、
なぜ短期間で征服をなしえたのか…
1万3千年を見渡すと、現代の私には
嫌悪と疑問しか感じないようなこと(征服、奴隷、殺戮など…)も、
歴史の上ではままあることと、世界史を大きな視点で見る事ができる。
日本史で習った二千年はなんと短いものか、
今の世の中の常識が、いかに最近形成されたのか、と驚きます!
人口問題
環境問題
言葉
文字
犬と人
家畜と人
家畜由来の病原菌と伝染病…
ほんとうに色んなことについて、深く考えさせられます。
出版は1997年(日本では2000年)。
ピューリッツァー賞をはじめ数々の賞に輝き、
朝日新聞「ゼロ年代の50冊&」の第1位。
今更紹介しなくても…と言う感じの本ですし、
古いぶん研究がもっと進んでいる箇所もあるとは思いますが、
未読の人にはぜひ教えたい!という名著でした。
学校の世界史もこういう視点で教えてほしいなあ〜!
「銃・病原菌・鉄―1万3000年にわたる人類史の謎」
ジャレド ダイアモンド著
… 余談ですが …
読後、以前紹介したこの絵本を見直しました〜
「絵で見る ある町の歴史 タイムトラベラーと旅する12,000年」
歴史は常に進んだ文化の者に征服される訳ではない…
「あなたがもし奴隷だったら…」
重しと鎖を付けられ棚に並べられたまま何カ月もかけて船で輸送される…
まさに家畜以下の扱い。
奴隷貿易について何も知らなかったと…
夏休みに一番ショックだった絵本です。